適用事例
エネルギー・インフラ
化石燃料をはじめとする大量のエネルギーを原動力に、生産・物流・通信などのインフラを高度に発展させることで、人々は豊かな暮らしを築いてきました。しかし、急速な発展は「地球環境保全」という側面で多くの犠牲を出し、地球温暖化など様々な問題を生み出しました。
こういったことへの反省から、現在、「環境に配慮した持続可能な発展」は世界的な重要テーマとなっており、エネルギー・インフラ業業界では、「脱・大量消費」の一環として、より耐久性の高い部品や、エネルギーロスやメンテナンスコストの少ない部品への転換が進んでいます。
神戸製鋼所では、自動車や航空機のエンジン部品などで培ったPVDコーティング技術を活かし、エネルギー・インフラ業界へも積極的に進出。火力発電所のタービンへの適用を足掛かりとして、その適用範囲を着実に拡大することで、エネルギー・インフラ業界が取り組む「脱・大量消費」への貢献を進めています。
主な適用先
タービン
再生エネルギーの普及にともない、近年、火力発電所の起動停止回数は増加しています(再生エネルギーの供給量や電力需要の増減に応じて頻繁にオン・オフが行われます)。
しかし、発電プラントの起動停止は、伝熱管内の酸化物(スケール)の剥離を招き、それが高速で飛来することで蒸気タービンなどに損傷(固体粒子侵食)が発生します。
神戸製鋼所では、この問題への対応策として、蒸気タービンの動翼部に「AIP金属窒化物厚膜(TiAlN皮膜)」をコーティングするソリューションを提供。耐エロ―ジョン性を大幅に改善する(耐久性を向上させる)ことで、安全・安定な電力供給に貢献しています。